ニックネーム:Takelph
隠居鍛冶屋の旅日記(主にゲームという名の仮想現実内で)

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2006年08月02日(水)
旅日記10 Vesper防衛戦
 Minocに滞在する間に耳に入るのはやはり隣町Vesperへのオフィディアン侵攻のことばかりだった。いつか折れ矢で逢ったMizuhoの戦士Vessel殿や自由な鷹騎士団のBerthold殿らもオフィディアン軍討伐に立ち上がっているらしい。今回の旅に出るにあたって大公国時代に培った装備一切をおいてきてしまったので戦いに参加することはできそうもなかったが、戦士たちは武器の消耗の早さに困っているという。ロストランドに出発するまではまだ日があるので、私のような鍛冶屋でも、炉と金床のあるVesperの武器屋の安全を確保し、しばらくなりとも駐留することができれば彼らの役に立つことできるかもしれない。そう思いついた。
 酒場の隅で書物に目を通しておられた魔女様に決意を告げて別れ、Minocの銀行で無くすとこまる地図や寝袋をしまい、手製の鎧を着込んだ。念のために保険をかけた秘蔵のライトニングツルハシだけは護身のために持っていくことにする。
 北の銀行付近から入ると幾つもの橋を渡る必要があるため、先に墓場の前を南下し、南の宿屋からVesperの街に入ってみた。いるいる。街はオフィディアン軍に蹂躙されている。バーディッシュのような武器を抱えたオフィディアンの戦士やねじくれた杖をもった神官達に混じって赤い体表を持つ明らかに強そうな個体も混ざっている。あれが噂に聞く将軍[General]に違いない。隠れていた建物の陰を出た私は、鍛冶屋のある島を目指して走りだした。
 私の決死行は5分と持たなかった。神官のパラライズの魔法で足止めを喰らったと思うと赤いハルバードを構えた将軍が背後に迫っていた。一撃目で毒を受け必死で包帯を巻くも解毒したときには次の一発がきた。目の前が暗転する。
 気がついたときには私の前には見知った顔があった。冒険者のBrizo殿だった。隣の薄紅色の着物をきた女性は私に包帯を巻いてくれていた。女性はSayuriと名乗った。二人ともオフィディアンからこのVesperを取り戻すためにやってきて偶々出会い、共闘していたらしい。仕事道具の回収の手伝いをお願いすると快く手伝ってくださった。二人とも魔法剣士で、パラライズフィールドなどで援護してくださり、お陰で無事に装備を回収できた。しかし、肝心な仕事道具を収めた道具箱が見当たらない。どうやら先ほどの将軍が持ち去ったらしい。お二人はその将軍に挑むようなので私もわずかばかりの攻撃力と大公国で培った包帯戦術を駆使して援護する。将軍は3人がかりであっても非常に手強かった。Brizo殿やSayuriさんを狙っている隙に二人に包帯を巻くだけの私であった。ようやく将軍が倒れるとその腕には私の道具箱がしっかりと握られていた。無事に取り戻せたので二人にお礼を述べると、Sayuriさんが尋ねた。「鍛冶屋さんは、昨日の騎士メイサーの方とお知り合い?」
 私の知る限りメイサーの騎士といえばNalsival大公殿下しかありえない。大公国の紋章は既に取り外していたのだが、先ほど治療してくださっている間に大公国時代の名刺(Profile)のGDMという文字をご覧になったようだ。彼女は昨日、その騎士メイサーと一緒に治療院付近で共闘したという。私は、その人とは同じギルドだったが最近ギルドを解散したことを伝えた。そして、もしその騎士メイサーに逢えたら、これから何とか武器屋に潜入して武器防具修理ボランティアをするつもりであることを伝言してもらうことにした。
 二人に別れを告げると再び武器屋へのアタックを開始した。しかし、武器屋の中にアヴェンジャーの少佐[Major]がいたので慌てて橋を渡り東の島に逃げ戻る。と、そこへ犬の姿をしたKarenさんが姿を現した。魔女様から私がVesperに向かったことをきいて様子を見に来てくださったようだ。彼女が人の姿に戻り私が姿を現して出迎えようとしたその時、彼女の背後にナイトの少佐が現れたかと思うと彼女をハルバードで一撫でした。そして彼女は倒れた。ナイトが行ってしまうのを確認し、包帯を持って彼女に駆け寄った。私が抱え起す前になんとか彼女は自分の力で立ち上がったが、私の治療を受け入れた。まさか一撃で倒れるとは思っていなかったようだ。
 なんとか体勢を立て直した我々は、Karenさんのエナジーボルテックスのお陰もあり、武器屋のオフィディアンを大分排除できたが、武器屋Ironworksの中にまだ少佐が頑張っているため中には入れない。どうやっておびき出そうか考えているとまた見知った人物が現れた。冒険者の宿で逢って私を鍛冶屋として認めてくれたVessel殿だ。彼の報告書を読まなければ、この場に立つことも無かったかもしれない。彼は、Sheenさんというアースエレメンタルを引き連れた人と共闘し、少佐や将軍などの大物と戦っているようだ。私もとりあえず彼らの援護をしに駆けつけた。
 何とか3人で少佐を倒し一息つくとVessel殿は、バーサーカーを探そう言い出した。私は戦うより武器の修理のために武器屋に潜りこむことが目的だと伝えるとVessel殿は目を丸くしたようだ。包帯が切れそうだというので東の島の治療院で買えることを教えた。二人のお陰で武器屋の周りのオフィディアンがさらにいなくなったため、Ironworksの中にいた一匹を誘き出した隙に中に駆け込み扉を閉めることができた。
 炉と金床を確保できてほっとしていると先ほどのSayuriさんが私の姿を見つけて店に入ってきた。お陰様で武器屋を取り戻せたことと、修理したい物があればいつでも声をかけて欲しいことを伝えると彼女の武器である強化したオフィディアン特攻のナイフの修理を依頼して下さった。そして私がツルハシで戦っていたのを見ていたのであろう。オフィディアンの将軍より奪ったであろうPowerのツルハシを私に下さったのだ。以前Saber殿からVanquishingのツルハシをもらっていたのでこれで2つ揃ったことになる。なんとも嬉しいプレゼントだった。
 彼女は再び戦いの中に身を投じ、私は炉と金床の陰に隠れほんのしばらくのつもりでまどろんだ。夢現の中にKarenさんやkirryちゃん、Nalsival殿下、Saber殿、Spark殿、Bailone殿たちの声が聞こえた気がしたが、私はそのまま朝まで眠りこけてしまった。

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