ニックネーム:Takelph
隠居鍛冶屋の旅日記(主にゲームという名の仮想現実内で)

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2009年04月05日(日)
闇の聖典: 残された者達
 ナルシヴァル一行にもベアトリクス一行にも、それぞれの留守を預かる仲間がいた。ナルシヴァル達の留守番組は、エルフ司教のギレットと人間僧侶のゴチ。ベアトリクス達の仲間には、既に名前の挙がっているリズマン野伏のフォルカスと人間盗賊のホークウィントがいた。彼らは、実際に冒険に出ることは殆んどないが、遠征組が持ち帰った宝物を預かったり、鑑定したりして探索の支援をしていた。
 
 ナルシヴァル一行が山脈4階の探索に向かってから5日過ぎても戻らないということをギレットからベルリオースがきいたのは5日前だった。通常探索行の日程は、スペルユーザーの呪文の残数と持ち歩けるアイテム数によって決まる。初期の探索では十日以上戻らないこともあったが、山脈に到達してからというもの一戦一戦が総力戦ですぐ呪文残数が尽きることから一度の探索が3日以上になることは稀だった。何かあったに違いないとベアトリクス達が捜索に向かったのが5日前になる。しかし、そのベアトリクス達も帰ってくる気配がない。酒場に残された4人は相談を始めた。

「これはベアトリクス殿達も…ですかね。」とギレットが鎮痛な面持ちでつぶやくと、
「いよいよ俺達の出番って訳だな!」と妙に明るくホークウィントが言い放つ。
「俺は準備できてるぜ。」と預かっていた古代の剣の鞘を弾くフォルカス。
「ウムリ。」とゴチも頷く。
 この仲間が力を合わせればあるいは、と考えたギレットだったが救助に行くには相当の実力をつけねばならないことが心配の種だった。

 だがその心配は直ぐに払拭された。ダリア城を出て直ぐの場所に衛兵の詰め所がある。そこに駐屯している衛兵は王に付き従って山脈まで随行したこともあるほど腕の立つ者達で、金さえ払えば遺体を迷宮から回収してくることぐらいは請け負ってくれるというのだ。ただし、王国の正規兵でない冒険者の回収には1人あたり10000Gを徴収するという。生憎とギレット達居残り組は現金は全く預かってはいなかったので、それは自分達で稼がねばならない。Lv1の4人が稼ぎ上げるのは、それほど容易いことではないが、錬金呪文を使いこなす前衛職の野伏、回復役の僧侶、宝箱の罠を解除する盗賊、入手したアイテムを鑑定する司教と最低限の人材は確保されていた。

 早速、資金稼ぎをはじめた彼らだったが程なくその自信は砕かれることになった。ロックという巨鳥がいる。その攻撃は受けたものを一時的に昏睡させるほど強烈なものだ。大抵3羽で襲い掛かってくるこの鳥の攻撃を受けてホークウィント、フォルカス、ゴチの前衛を受け持った3人は一度ならず死を味わった。せめてロックを一撃で屠る力のある前衛がもう1人欲しい。

「よう、お前さん方、苦労してるようじゃねーか。腕利きの傭兵を雇ってみねーか?」

 酒場でそう声をかけてきたのは立派な髭を蓄えた壮年のドワーフ戦士だった。バルバス・フォルと名乗ったその戦士を加えて5人となった彼らは、ようやくロック鳥や墓場のフライングティースともまともに渡りあえるようになり、順調に資金稼ぎができるようになった。彼らのレベルが5になった頃、ついに資金が10000Gを超えた。

新登場人物紹介

G-Elf-F-Bis: ギレット
 ブリタニアではナルシヴァルと結婚し、大公夫人となった彼女、エルフの司教としてダリア遠征にも随行していた。

G-Hum-M-Pri: ゴチ
 ブリタニアでは、大地の蛇の修道会からマティアス大公国に派遣された宣教師だった。人間僧侶としてダリアにも派遣された。


E-Hum-M-Thi: ホークウィント
 ブリタニアでは海賊あがりの盗賊として名を馳せた。ベアトリクス達のチャームの仲間としてダリアに呼び出されていた。


N-Liz-M-Ran: フォルカス
 ブリタニアではモホークの起こした戦士ギルド「狼の牙」に加わっていた弓戦士。得意の弓を生かしダリアにはリズマン野伏として登場した。


E-Dwa-M-Fig: バルバス
 ブリタニアではセレスティア王国に雇われたこともある傭兵戦士。モホークのギルド「狼の牙」に加わっていた縁もあり、今回ダリアにもドワーフ戦士として呼び出され傭兵として雇われることになった。


2009-04-05 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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まさかのサードパーティー始動!!
彼らの双肩に行方不明になった冒険者たちの運命がかかっている・・・。

魔術師呪文の使い手が、成長の遅いビショップだけというのが、懸念材料ですが、意外とバランスの良いパーティー構成ですね。
 Nalsival殿ならご存知と思いますが、私はあまりアイテムを捨てたりしない人なのです。また最終的にはすべてのアイテムをコンプしてやろうという収集癖も持ち合わせてているため、店で売れない物品(転生者が最初から持っている武具とかイベントアイテムとか)を預かってもらう為、彼らは実はかなり初期から生まれていたのですが、実際には冒険にはでて居なかったので登場する機会が今までありませんでした。
 しかし、このようなイベントが発生すれば話は別です。一躍彼らが主役の座に踊り出て参りました。先日コメントを下さったバルバス殿にもご登場いただきましたよ。
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