ニックネーム:Takelph
隠居鍛冶屋の旅日記(主にゲームという名の仮想現実内で)

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2007年10月03日(水)
満月王の子供達: 一筋の光
 私は、旅の修行僧、Randisと申す者。大地の蛇の修道会の均衡の教えを説いて各地を巡っている。この度エイレーネーという比較的大きな街にやってきて休息をとるために酒場を訪れた。街の規模に合う広々とした大きな酒場だったが客は殆んどおらず閑散としていた。誰もいないカウンター席に着き暇そうにコップを磨いていたバーテンダーに声をかけた。修行中の身のため酒は控えホットミルクを頼む。暖かいミルクで人心地ついたころに後ろから声をかけられた。

「あんた、僧侶かい?」

 振り向いたところに立っていたのは、盗賊っぽい目つきが悪く暗い顔をした二人の男だった。二人は兄弟なのかよく似ていた。

「いかにも私は、僧侶だが。」

 それをきくと二人の男は急に目をギラギラとさせて身を乗り出してきた。

「おお、やっぱり。実は、俺達を助けて欲しいんだ…。」

 といって切り出した二人の話によると、彼らは領主の依頼を受けてこの近くにある廃城の調査をしていたが、彼らのリーダーや仲間が命を落として寺院に収容されてしまったが蘇生を依頼するための費用がなく困り果てているらしい。

 私は生来の性質は善なので助けを求められるとつい応じたくなってしまう。だが私の信仰している大地の蛇の修道会は、中庸を重んじており、本来善か悪しかつけない聖職者の場合は、修行の一環として自分の生来の性質とは逆の戒律に従って行動することを要求されている。よって私は悪の戒律に従い、今回の場合は我が身に益するところがなければ断わるべきだろう。そう考えて見返りを要求してみると、彼らは領主からの報酬を彼らとの頭割りで分配してくれるということだ。修行僧の身であれば、報酬など本来必要はないのだがこれも自らに反する悪の戒律に従い均衡を修める修行である。それらのことは彼らには告げず、ただその条件を飲むとだけ伝えた。

「ありがてぇ!」

 男達の表情がとたんに明るくなった。やっぱり人助けはよいものだ。彼らとともに行った最初の行動は彼らの衰えた体力をDIOSの呪文で治してやることだった。さらに、寺院に収容されている彼らの4人の仲間を蘇生することが彼らの望みらしい。私は、まだ修行を始めたばかりの身で蘇生の呪文などは使えないが、彼らの探索について歩いて彼らの怪我の治療を行い、彼らが宿屋に払っていたお金を貯金に回せるようにすることができるだけでも彼らは助かるらしい。
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