ニックネーム:Takelph
隠居鍛冶屋の旅日記(主にゲームという名の仮想現実内で)

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2010年03月09日(火)
闇の聖典: 悪戦苦闘
 善パーティー達が居残り組のギレットに告げていた探索予定によれば、彼らは山脈4階のシュートの調査を行っていたはずで、それの通りに行動していたなら山脈4階か3階で遭難した可能性が高い。しかし、ベルリオース達がKANDIを唱えても山脈に彼らの反応は感知されなかった(本当は遺体は寺院に送還されている)。KANDIの呪文の対象となることからまだ喪失してはいないようだが、KANDIの探知が届かない区域にいるという可能性がある。KANDIの呪文の効果範囲は複数の街と複数の迷宮を覆い尽くせるほど広いものだが、無限ではない。

「余程の遠方に移動させられてしまったのですかね?」とベルリオースが首をかしげる。

 すると、ベアトリクスが口を開いた。

「あるいは岩の中に飛び込んだか、じゃな…。」

 ベアトリクスによれば、KANDIの呪文は通常空間に存在する遺体の場所は感知できるが岩の内部などに同化した遺体については感知することができないらしい。迷宮内のテレポーターの罠にかかればそうなる可能性は十分にある。そこで遺体の捜索にオデッサとモホークによるCALKOを使うことになった。CALKOという錬金術呪文は前方の1ブロックの内部に空間があるかそれとも岩によって密閉されているかを判別することができる呪文である。これにKANDIを併用することで密閉された空間内部に遺体があるかどうかを判別することができるという寸法だ。まずは山脈4階の中央にある岩の柱の内部を調べてみたが、内部には空間があり遺体も存在しないことが判明した。となると可能性が高いのは山脈3階である。全ての岩を調べるには4階から全てのシュートに落ちてみる必要があるだろう。

 突然、目の前に炎が立ち上り巨大な姿が行く手に立ち塞がった。その足元には無数の眼が這い回っている。ファイアージャイアントとブロブアイ、この山脈4階でも最強最悪の魔物集団だった。嘗て善パーティーは一目散に逃げ出した相手だが、全メンバーが復活した悪パーティーは敢えて踏み留まった。勿論勝算もあった。ファイアージャイアントにブレスを食らいながらも、オデッサのNOFIS(敵の呪文無効化率低下)とキリーのTILTOWAITのコンボが上手くきまり、逆にファイアージャイアントを一掃することに成功した。嫌らしい石化ブレスを持つブロブアイものこり3匹まで減らすことができた。しかし、その残ったブロブアイのブレスで、体力の低いオデッサとベアトリクスが死亡した。さらにブロブアイの麻痺攻撃を受けてベルリオースとャストキは麻痺させられてしまった。

「クソ!やっぱり駄目だったか!」生き残ったモホークが逃げる準備を始めると、

「待って!まだ勝てる可能性はあるよ!」キリーがそれを制止し、呪文の詠唱を始めた。

 それはMAHAMANの呪文だった。1レベルの低下というペナルティがあるために滅多なことでは使用されることはない禁断の呪文だが、それと引き換えに得られる奇跡の中には、魔物をテレポートさせる、あるいは全員復活させるというものがある。そのどちらかでも発動させることができれば、この危機的状況を脱出することができることにキリーは賭けたのだ。しかし、啓示された奇跡には、そのどちらも含まれてはいなかった。そして次のターンには、ブロブアイ達のブレスによりモホークとキリーも死亡してしまった。

………

 その様子を宝珠の力によって見ていたフォルカス、セイバー、ロザリンド、ホークウィント、ギレットは直ちに救助に駆けつけた。幸い魔物との遭遇もなくエレベーターで山脈4階の巨大なホールに到達することができた。しかし、この見通しの良さそうなホールの随所にシュートやピットが存在し、さらに魔物も待ち構えていることはベアトリクス達から聞かされているため迂闊に踏み込むことはできない。野伏のフォルカスが暗闇を見通して遺体の倒れている場所を把握した。さらにヘビィクロスボウを構えて、末端にロープを繋いだ矢を番える。矢尻は通常の物ではなく三又のフックのようになっているものだった。

*ヒョウッ*

 放たれた矢は真っ直ぐに悪パーティーの倒れている場所に向かって飛び、フォルカスの腰に繋がれたロープが蛇のようにのたうちながら繰り出された。矢は数百メートル離れた地点に倒れている悪パーティーを越え、少し先の石床に跳ね返って転がった。フォルカスの計算通り、ロープを少し引き寄せると倒れている小柄な遺体に引っ掛かる。フックが固定されたことを確認して一気に引き寄せられたのはキリーの遺体だった。無事に街に連れ帰られて蘇生されたキリーのMALORによって、残り五人の遺体も無事回収され蘇生された。
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