ニックネーム:Takelph
隠居鍛冶屋の旅日記(主にゲームという名の仮想現実内で)

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2009年11月03日(火)
闇の聖典: 大地の守護者
 ここは、大いなる大地の蛇の修道会の総本山である。

「ダリア地方に派遣されていたブラザー・ゴチの消失が確認されました。」
「大分前にブラザー・グレッグの反応が消えたのもダリア地方でしたね。」
「ダリアといえば、そのブラザー・グレッグから我らが神、グレート・アース・サーペントまたはそのパーシャル・サーペントの可能性ある存在が報告されていた地方です。」
「またパーシャル・サーペントですか?アルマールの迷宮に存在したものは、単なるカオス・サーペントでしたが。」
「しかし、今回の竜はこのダリア地方では嘗ては神と崇められていた存在だということですよ。」
「となると、至急後任者を派遣する必要がありますな。」
「では、使命を終えているブラザー・ランディスをアルマールより転任させましょう。」
「いえ、それはだめです、アルマールではエルフだったはずのブラザー・ランディスは、転送後、ドワーフとなってしまっているとのこと。」
「なんと!?」
「アルマールのブラザー・グレッグがノームからドワーフになってしまったのと同様の転送事故かと思われます。」
「むむむ、仕方ない。では、ブラザー・グレッグの時と同じようにリルガミンから転任させましょう。」


………


 こうして、大地の蛇の修道会より、新たな宣教師としてランディスが派遣されたのだった。しかし、ランディスが訪れたダリア城下街で待っていたのは、店主以外無人の酒場であった。店主の話によると、既に3つのパーティーが消息を絶ち、最後に残った三人の冒険者も南の洞窟に向かってから帰って来ないということだった。

 ランディスは仕方なくその洞窟へと向かったところ、運よく階段を降りて直ぐの場所で遭難者の遺体を発見した。連れ帰ってみるとそれは、戦士セイバー、戦士バルバス、盗賊ジェルジスの3名のものだった。彼らが持っていた金貨を使って寺院で蘇生を依頼すると、全員無事に蘇生された。

「なるほど、状況は飲み込めました。我が兄弟子ゴチは、貴方達の主君と行動を供にしていたのですね。私の使命は、貴方達が倒れていた洞窟の奥にいる竜が我々の信じる神であるのかどうか見極めることです。貴方達についていけばその竜に逢えるのでしょうか?」と三人から事情をきいたとランディスが尋ねた。

「我が主達の話では、地下5階で自らを神と名乗るドラゴンゾンビに遭遇したそうだ。だが、我々はその存在を倒さねばならない。その竜が身に纏う鱗を手に入れなければ地下6階の我が主達を救うことはできないのだ。」とセイバーが答えた。

「倒され得る存在であるなら我々の神の本体である可能性は低いですね。しかし、一部たる存在である可能性はありますね。是非とも同行させてください。」とランディスは言った。

 墓場や寺院で失った鍵類を集めつつランディスの鍛錬を続け、ランディスがKANDIを覚えた時点でロザリンド達の遭難地点を確認した。すると、南の洞窟地下6階のかなり奥のほうだということが判明した。さらにランディスはDIALKOの呪文を覚えると即座に司教に転職した。ロザリンド達を救出したら蘇生費用がかかる。今でも盗賊のジェルジスがいるため宝箱からアイテムは入手できるが、それを商店で鑑定してもらっていたのでは金がなかなか貯まらない。鑑定費用を浮かすことで収入を増やす作戦だ。こうしてランディスがCORTUやなどの呪文を覚えたころ偶然手に入れたルビーのスリッパを頼りついに竜の元へと向かうことになった。幸運にもレッサーデーモンなどの危険な敵に遭わずに、地下5階の最深部にいる洞窟の主のドラゴンゾンビの待つ部屋にたどりつくことができた。

 目の前の巨大な竜が語りかけてきた。
「この国の民は信仰心も薄れ、神は神でなくなった。新しく来た王とやらを騙して時間稼ぎをしてきた。しかし、それももう終わりだ。わたしは復活する。神を裏切る人間供を我が炎で焼き尽くし新しい世界を作り出すために。まだ、完全な姿ではないが、お前らなどこの体で十分だ!」


 そして問答無用で襲いかかってきた。自らの信奉する竜神とよく似た存在からの激しい敵意にたじろいだランディスだったが、すかさずCORTUの呪文を唱える。幸運にも護衛はジャイアントゾンビ1体のみだった。バルバスの剣戟によりジャイアントゾンビは倒すことに成功したが、セイバーが踏み込む前に、ドラゴンゾンビがブレスを浴びせてきた。ルビーのスリッパを持つジェルジスが倒れたがランディスはブレスを避けることに成功した。

「所詮は、パーシャル・サーペントか。」ランディスはそう呟くと、自らにDIOSを唱える。セイバーとバルバスも瀕死となりながらも、次の攻撃で屍竜を屠り、ドラゴンの鱗を手にすることに成功した。

 僧侶グレッグ、ゴチ、そしてランディスの3人はいずれも、ブリタニアでは大いなる大地の蛇の修道会というギルドに属する宣教師でした。大いなる大地の蛇の修道会とは、Ultima Onlineの出雲シャードに実在したRP宗教ギルドで、善と悪、秩序と混沌といった二律背反する戒律の調和を重んじるグレート・アース・サーペントを崇めることを旨としていました。ソーサリアでは、IIIでエクソダスとともに海に沈んだサーペント島の守り神であり、VIIのpart2で古代サーペント島で信仰された秩序の蛇と混沌の蛇の調停者という性格付けがなされたグレート・アース・サーぺントですが、その中庸を是とする性格と大地を守護する竜神という特徴からエセルナートの聖都リルガミンで信奉された中立の守護者、エル・ケブレスと同一の神とみるのが大いなる大地の蛇の修道会の公式見解でした。同時期に誕生したRPGの始祖ともいえるUltimaとWizardryですが、その世界観には意外に共通点が多いです。
 そしてこの外伝IIIで登場するドラゴンゾンビは、かつてのエル・ケブレスではないかとプレイヤーに思わせたい節がありますが、商人に化けてアガンに呪いの仮面を被らせるなど余りに小物ぶりが目立ちます。そこで私としては、外伝IIのスケイリーエンプレスと同列に見てパーシャル・サーペントの一種だったという見解を持ちたいと思います。もっとも、明らかにカオス属性のスケイリーエンプレスとは違い、明らかにカオス属性のアガンに敵対していたことからオーダー・サーペントだったのかも知れません。


2009-11-03 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
| Wizardry: Scripture of the Dark |
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妄想がすぎて解説が必要な気がしました。

 Ultimaの解説本によりますと、サーペント島では、このほかに秩序の蛇(オーダー・サーペント)と混沌の蛇(カオス・サーペント)が存在し、この両者は常に争いを続けていましたが、両者を調停する存在であるグレート・アース・サーペントによって均衡が保たれていたそうです。パーシャル・サーペントという用語は私が勝手に作った言葉ですが、完全な徳の体現者であるアバタールにたいして、部分的な徳の体現者を指すパーシャル・アバタールという言葉があるので、完全なる存在のグレート・アース・サーペントに対して部分的な存在である、カオス・サーペント、オーダー・サーペントの総称のつもりです。大いなる大地の蛇の修道会では、信奉するグレート・アース・サーペントのご本尊を探し求めていますが、それに準ずる存在としてパーシャル・サーペントも探しているものとします。
転送事故についても解説。

 外伝Iや外伝IIでは、全てのアイテムが商店に陳列されると「転生の書」というアイテムをもらえるのはご存知の通りですが、この転生の書で表示されるパスワードを使って外伝IIから外伝IIIに転生させようとすると、まれに種族や職業が変わってしまうことがあります。(私の場合は僧侶のキャラクターがそうなることが多かったです。)
 恐らく外伝IIの時点では想定していなかった種族や職業が外伝IIIでは追加されたためと思われますが、そのわりには外伝Iからの転生では上手くいくようだったのでグレッグとランディスの二人は外伝Iから転生させることにしたのでした。
 得物屋の掲示板で得た情報によると、転生に失敗する場合、外伝IIで名前を一旦「あ」などに変更してからパスワードを得て、外伝IIIに転生してからまた名前を戻すとよいらしいです。
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