ニックネーム:Takelph
隠居鍛冶屋の旅日記(主にゲームという名の仮想現実内で)

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2009年04月19日(日)
闇の聖典: 救世主の少女
 誰も居なくなったはずのダリア城城下町に三人の男女が現れた。高貴な雰囲気を漂わせる少女一人にそれに従う男性の従者が二人。

「本当にこの時代、この場所であってるのかしら?」
「姫様、タイムロードの言ったことが正しいのならそのはずです。」
「とりあえず、この街の酒場に行って情報収集しましょう。」

 少女の名はロザリンド。実は彼女、ブリタニアにおいて結婚していたナルシヴァルとギレットの娘である。彼女を警護するためについてきたのは、ヴォルカノとセイバーという二人の騎士だ。3人は酒場で情報を仕入れるとすぐに行動に移った。装備を整える間もなく前回ベルリオース達がピーコックに襲われたダンス会場入り口まで3人で向かい、司教ギレット、戦乙女ベルリオース、野伏フォルカスの遺体を回収してきたのだ。さらにその足で僧侶ゴチ、盗賊ホークウィント、戦士バルバスの遺体も回収した。

「お母様達が倒れていたがの魔物が必ず現れる部屋でなくてよかったわ。」
「全員の遺体から回収した金額を合わせると二人は蘇生できそうです。」
「では、まずお母様とあと戦乙女の人をお願いしましょう。」
「戦乙女は高レベルのため蘇生料金が高いそうです。」
「あらそうなの。ではあの野伏さんにしましょうか。」

 こうしてまず、ギレットとフォルカスが蘇生された。彼らは、一度全滅したことにより預かっていた鍵などのアイテムを失っていたため、それらを再び集めつつ、ロザリンド、セイバー、ヴォルカノの鍛錬をするために墓場、寺院、商店街と順番に探索をすることにした。Lv1でいきなりマーフィーズゴーストに挑みロザリンド、セイバー、ヴォルカノが揃って死亡という事故も起こしつつも徐々に資金もたまって、僧侶ゴチ、盗賊ホークウィント、戦士バルバス、そして戦乙女ベルリオースと順に蘇生されていった。

 最終的に第三パーティーは、三人の戦士を控えとして、前衛が、野伏フォルカス、戦乙女ベルリオース、戦乙女ロザリンド、後衛が僧侶ゴチ、盗賊ホークウィント、司教ギレットとして、ようやく南の洞窟まで到達した。この南の洞窟からが、いよいよ探索の本番だが全僧侶呪文を習得しているベルリオースを軸とすることで浅い層では、比較的安定的な戦いができる。しかし、地下5階まで到達するといよいよあの悪魔が現れだす。

 レッサーデーモン。錬金呪文のMATOKANIさえ覚えれば一瞬でチリとなる雑魚だが、そうでなければ、高い守備力と呪文抵抗性により倒し辛いのに次々と仲間を呼び増殖して集団でMADALTOを唱えてくる難敵だ。この第三パーティーではまだMATOKANIを使える者がいない。そんな状態でついにこの小型悪魔に遭遇してしまった。フォルカスのNOFISの前に発動したベルリオースのMABALIKOは簡単に弾かれ、反撃のMADALTOによって、体力の低い後衛の3人にロザリンド、直前の戦闘での傷を癒して忘れていたベルリオースまでが倒れた。偶然呪文を無効化できたフォルカスだけが生き残って逃げ出し、悪魔の胸当てを頼りに街まで帰還したこともあった。

 だがそんな彼らもついに洞窟の主のところにたどり着いた。この国の神を名乗るドラゴンゾンビは、この世界は一度滅ぼさねばならぬと語り襲い掛かって来たが、ベルリオースのMABARIKOを頼りに応戦した。ジャイアントゾンビのブレスにホークウィントが倒れたが、なんとか龍の鱗を手にしたのだった。


新登場人物紹介

N-Hum-F-Val: ロザリンド
 ブリタニアの未来から父母の危機を感じ時空を越えてダリアにやってきた。

N-Hum-M-Fig: ヴォルカノ
 ブリタニアでの烈火の騎士は姫の護衛としてダリアに随行した。


G-Hum-M-Fig: セイバー
 ブリタニアでの銀雲の騎士も姫の護衛としてダリアに随行した。



 外伝シリーズのキャラクター登録枠は20人。うち17人は死亡中ですから、これで枠いっぱいですね。この絶対絶命の状況を打開するにはと考えた結果、この人の登場となりました。本当は女性君主にしたかったんですが、いきなりは作れないのでそれに一番近い戦乙女にしました。それにしても、全滅地点が玄室でなくてよかったです。いくら救世主でもLv1で*ダンス会場*の敵には勝てませんからね。
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2009年04月12日(日)
闇の聖典: 戦乙女の特訓
 司教ベアトリクスが再び消息を絶ち、野伏フォルカス達は行動を初めた。必要なのは10000Gだ。それさえあれば近衛兵に誰かの遺体を収容してもらえる。彼らは、ただ金を得ることを目指して墓場を荒らしてまわっていた。いつか罰が当たるかもしれないなどと気にしている余裕はない。彼らのレベルが7に届く頃、ようやく10000Gが貯まった。

 そして、寺院にまた一人の遺体が運び込まれた。今度の遺体は、人間の戦乙女ベルリオースだった。

「ここは… ヴァルハラ… では、ないようですね。」
 ベルリオースも無事に蘇生され、状況説明を受けた。そして彼女を中心として居残り組の強化を図り、山脈への救助隊を編制することになったのだ。

 だが、ベルリオースは、一人だけ蘇って焦っていた。こうしている間にも仲間達の誰かの遺体が消失するかもしれないと思うと仕方のないことだ。墓場ではもう敵の強さが十分でないと判断し、すぐに寺院へと訓練の場を変えた。それでもまだ足りないと感じていた。

「フォルカス様、そんな太刀筋では敵に見切られます。もっと工夫して下さい。」
「バルバス様、力任せに振り回せばいいというものではありません。」
「ゴチ様、あなたが麻痺を受けてどうするのです。私がいなければDIALKOが唱えられるのは貴方だけなのですよ。」
「ホークウィント様、なにもすることがないなら隠れて攻撃に参加してください。」
「ギレット様、KATINOのタイミングが遅すぎます。もっと詠唱術式を早く完了させてください。」

 そこで彼女は、山脈へと続く通路の途中にあるダンス会場とよばれる玄室の立ち並ぶ場所に連れていった。そこは、野外では最強クラスの敵が現れる危険な場所だが、その分そこでの戦闘経験はギレット達居残り組大きな力となる。それにベルリオースは既にMABARIKOという僧侶系最強の全体攻撃呪文を覚えていたため、それさえ唱えれば大概の敵に勝つことができる自信もあった。

 ゼノやレンジャーなどとわたり合い、そろそろ一度帰還しようとダンス会場の入り口に立った時、突如ピーコックの集団に襲われた。しかもこちらが気づくまえに攻撃を仕掛けてきた。いきなりブレスを受けてギレット、ホークウィント、ゴチが倒れてしまう。虫の息ながらも命を永らえていたフォルカスとバルバスも次の個体のブレスを受けて倒れた。

 あっという間に一人となったベルリオースは決断を迫られた。彼女だけでもこの場を逃げ出すか、それとも戦うか。逃走に失敗すれば、一方的に攻撃を受けることになり彼女の命も危うい。LOKTOFEITを使うという手もあるが、ここまで犠牲を出しておきながら逃げ出したならこの戦いは無益だった事になってしまうだろう。そう考えた彼女はMABARIKOを唱えることにした。彼女だけでも勝利できれば、この戦いは無駄にはならない。

 しかし…、彼女が呪文の詠唱を完成させる前に、一羽のピーコックの鋭い嘴が彼女に迫る。そのまま心臓を射抜かれたベルリオースは絶命した。

 いやぁ、また全滅してしまいました。いくらMABARIKOを覚えたLv18の戦乙女が1人いるとはいえ、残りの者のレベルが8そこそこでのダンス会場でのレベル上げは無謀でしたね。
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2009年04月08日(水)
闇の聖典: 魔女の復活
「迷宮内で死んでしまった仲間を探して欲しいのかい?代わりに10000Gで1人の遺体を探してクスト寺院まで運んでやるが。」

 ギレット達は、王の近衛兵に10000Gを支払い、山脈のどこかに存在する遺体の回収を依頼した。そして程なくして1人の遺体が寺院に担ぎ込まれたとの報せを受けた。

 遺体は、ドラコン司教ベアトリクスのものだった。幸い彼女の装備の殆んどは無事であり、現金も持っていたため、それを使って蘇生料金を支払うことができた。

「囁き … 祈り … 詠唱 … 念じろ!」

 ギレット達の見守る中、ベアトリクスの顔に生気が戻り薄っすらと目を開いた。蘇生直後で体力は衰えたままだったが、仲間であるフォルカスとホークウィントの顔を見止めると彼女は自分の状況を一瞬のうちに悟ったようだ。

「ホーク、フォルカス。どうやら手間をかけてしまったようだね。」
「ベアトリクス、俺がいるからもう大丈夫だぜ。お前をこんな目に遭わせた奴はどんな奴だ?」
「あぁ、例のブロブアイさ。もうちょっとで勝てそうだったんだけどねぇ。」

 僧侶呪文と魔術呪文を使いこなし、強力なブレスもあるベアトリクスが加わることでこの即席パーティーも格段に強化された。彼女のお陰で遭難地点はほぼ判明したため、あとは全員が十分な力をつければ、近衛兵の世話にならずとも残りの者達の救助ができるに違いないと判断し、とりあえず修行をすることになった。

「そうだね、お前達の修行は、あの幽霊に頼むとしようか。」といってベアトリクスがギレット達を連れて行ったのは墓場の北にある賢者ムロンの隠れ家だった。その前にある墓に取り付く幽霊は倒しても直ぐに復活してくるので何度でも戦うことができるのだ。初めは、ベアトリクスのブレスに頼って倒していた彼らだったが、直ぐにMORLISを唱えてからならフォルカスとバルバスだけでも倒せるようになっていた。

「お前達は、もう十分やっていけそうだね。」

 ベアトリクスが何気なく言ったその言葉に何か違和感を感じたホークウィントだったがその場では何も問うことはしなかった。しかしその時、ベアトリクスはある決意を固めていたのだ。実は彼女達の遭難場所は、山脈3階の魔物が必ず現れる部屋(いわゆる玄室)ではなく、扉に隔てられてはいたが運さえよければ魔物と戦わずとも到達できる部屋だったのだ。ある日、ベアトリクスは、商店に売れ残っていたルビーのスリッパを買うとたった一人で山脈に向かった。

 エレベーターまでは順調に到達し、3階へと昇った。遭難地点は確か北東の隅のほうの部屋だったと記憶を確かめながらベアトリクスは一人歩を進める。そしていよいよここと思う扉の前に立った。大丈夫、魔物は出ないはず、モホーク達の遺体を回収してこのスリッパで街に帰るだけ、と自分に言い聞かせ扉を開いた。

 だが、予想に反して部屋に入ったとたんに魔物が立ち塞がった。レッサーデーモンの集団だった。オデッサのMATOKANIさえあれば一瞬でチリになる低級な悪魔だったが、今たった一人のベアトリクスの前には集団でMADALTOを唱えてくる危険な敵だった。だが彼女はドラコン故に敵に背を向けることはできない。即座にルビーのスリッパに手をかけたベアトリクスだったが、思いなおしCORTUを唱える。それで呪文を無効化できる可能性が上がるはずだった。しかし…、8体のもレッサーデーモンの唱える呪文を全て無効化はできず、さらに司教装備が薄いという弱点をつかれ物理攻撃によって大きな傷を負わされてしまった。

「大丈夫、あの者達は私なしでもやってくれる。」ベアトリクスは、遠のく意識の底でそう思いながら息絶えた。

 すいません。幾ら後付けで脚色してもこれはプレイヤーである私の完全なミスですね。いくらHPが高くて一撃必殺のブレスを持っていても、使える呪文が中途半端で、逃走不可能なドラコン司教一人での救助は無謀すぎました。フォルカス達のレベルが上がるのを待ちきれなくなって救助を1回で片付けようと運頼りに一人で救助に向かってしまったというのもアレなんですが、実はモホーク等の遭難地点は隣の部屋で今回ベアトリクスが入った部屋は玄室設定されている部屋だったという何ともベアトリクスには申し訳ない失態でした…。
2009-04-08 | 記事へ | コメント(5) | トラックバック(0) |
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2009年04月05日(日)
闇の聖典: 残された者達
 ナルシヴァル一行にもベアトリクス一行にも、それぞれの留守を預かる仲間がいた。ナルシヴァル達の留守番組は、エルフ司教のギレットと人間僧侶のゴチ。ベアトリクス達の仲間には、既に名前の挙がっているリズマン野伏のフォルカスと人間盗賊のホークウィントがいた。彼らは、実際に冒険に出ることは殆んどないが、遠征組が持ち帰った宝物を預かったり、鑑定したりして探索の支援をしていた。
 
 ナルシヴァル一行が山脈4階の探索に向かってから5日過ぎても戻らないということをギレットからベルリオースがきいたのは5日前だった。通常探索行の日程は、スペルユーザーの呪文の残数と持ち歩けるアイテム数によって決まる。初期の探索では十日以上戻らないこともあったが、山脈に到達してからというもの一戦一戦が総力戦ですぐ呪文残数が尽きることから一度の探索が3日以上になることは稀だった。何かあったに違いないとベアトリクス達が捜索に向かったのが5日前になる。しかし、そのベアトリクス達も帰ってくる気配がない。酒場に残された4人は相談を始めた。

「これはベアトリクス殿達も…ですかね。」とギレットが鎮痛な面持ちでつぶやくと、
「いよいよ俺達の出番って訳だな!」と妙に明るくホークウィントが言い放つ。
「俺は準備できてるぜ。」と預かっていた古代の剣の鞘を弾くフォルカス。
「ウムリ。」とゴチも頷く。
 この仲間が力を合わせればあるいは、と考えたギレットだったが救助に行くには相当の実力をつけねばならないことが心配の種だった。

 だがその心配は直ぐに払拭された。ダリア城を出て直ぐの場所に衛兵の詰め所がある。そこに駐屯している衛兵は王に付き従って山脈まで随行したこともあるほど腕の立つ者達で、金さえ払えば遺体を迷宮から回収してくることぐらいは請け負ってくれるというのだ。ただし、王国の正規兵でない冒険者の回収には1人あたり10000Gを徴収するという。生憎とギレット達居残り組は現金は全く預かってはいなかったので、それは自分達で稼がねばならない。Lv1の4人が稼ぎ上げるのは、それほど容易いことではないが、錬金呪文を使いこなす前衛職の野伏、回復役の僧侶、宝箱の罠を解除する盗賊、入手したアイテムを鑑定する司教と最低限の人材は確保されていた。

 早速、資金稼ぎをはじめた彼らだったが程なくその自信は砕かれることになった。ロックという巨鳥がいる。その攻撃は受けたものを一時的に昏睡させるほど強烈なものだ。大抵3羽で襲い掛かってくるこの鳥の攻撃を受けてホークウィント、フォルカス、ゴチの前衛を受け持った3人は一度ならず死を味わった。せめてロックを一撃で屠る力のある前衛がもう1人欲しい。

「よう、お前さん方、苦労してるようじゃねーか。腕利きの傭兵を雇ってみねーか?」

 酒場でそう声をかけてきたのは立派な髭を蓄えた壮年のドワーフ戦士だった。バルバス・フォルと名乗ったその戦士を加えて5人となった彼らは、ようやくロック鳥や墓場のフライングティースともまともに渡りあえるようになり、順調に資金稼ぎができるようになった。彼らのレベルが5になった頃、ついに資金が10000Gを超えた。

新登場人物紹介

G-Elf-F-Bis: ギレット
 ブリタニアではナルシヴァルと結婚し、大公夫人となった彼女、エルフの司教としてダリア遠征にも随行していた。

G-Hum-M-Pri: ゴチ
 ブリタニアでは、大地の蛇の修道会からマティアス大公国に派遣された宣教師だった。人間僧侶としてダリアにも派遣された。


E-Hum-M-Thi: ホークウィント
 ブリタニアでは海賊あがりの盗賊として名を馳せた。ベアトリクス達のチャームの仲間としてダリアに呼び出されていた。


N-Liz-M-Ran: フォルカス
 ブリタニアではモホークの起こした戦士ギルド「狼の牙」に加わっていた弓戦士。得意の弓を生かしダリアにはリズマン野伏として登場した。


E-Dwa-M-Fig: バルバス
 ブリタニアではセレスティア王国に雇われたこともある傭兵戦士。モホークのギルド「狼の牙」に加わっていた縁もあり、今回ダリアにもドワーフ戦士として呼び出され傭兵として雇われることになった。
2009-04-05 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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